退職

終わりました。
無事に、退職しました。

最後、元カノと話す機会があって
もう私は今後はあなたを忘れる最大努力をすると言った。
だからもう会わない。

彼女は
「いつかまた会える、またね」
と言った。

でも彼女のそれは、きっとさよならと一緒の意味なんだと思う。
彼女らしい最後の言葉。

最後のキスをした。
こんな切ないキスがあるんだと、泣けた。
どうしようもなく泣けた。

彼女と恋愛関係になったことは
私の人生の中でも割と最大級に思いがけないことで
本当言うと思いがけないことついでに
私を選んで欲しかったけどね。
そんなうまくはいかないのが人生。


明日から全力で忘れる。
大丈夫、私の記憶力は結構ひどいし
そこまで一途に人を愛せるとも思ってない。

やっと離れられるんだから
ここからは縁があればまた繋がるかどうかとかいう世界。

こういう時って孤独が浮き彫りになって
ほんと、良くない。
人間は皆孤独。
分かってはいるけど、今のところ人生の大半
私は物理的に1人で、特にここ近年は自分の孤独な状況が辛すぎて、歳のせいなのかな。

誰かと生きてみたい。
その誰かがいなくて、どうしたらいいのか分からなくなる。

今回は、相手には相手がいるところから始まってたし
関係が始まってからずっと心はサンドバッグ並にボコボコにされ続けた感じで
これが試練だとしたら、神様あまりに辛すぎるよ、と恨みたくなるくらいで。

私の人生のテーマが孤独ということなんだろうか。

もう、充分味わったから
そろそろ猫を迎え入れよう。うん。

でも一つ確かなのは、この状況だからこそ見えた景色があって
それは全部もれなく優しかった。
それに気がつくためだったのかな。

今まで恋人の幸せを願い離れたこと
とても大好きだった人と離れたこと
数回同じ理由で別れて
格好つけて相手の幸せを願うふりをして

「幸せになってね」

が私の決まり文句。
でも、もうそれを思うのも言うのもやめた。

本当にそれを願えるのはきっと先で
いつかそういう日が来るのも知ってる。
そういう風なかっこいい自分でありたかったからそう言ってたけど
もう格好悪くてもいい。
そんなこと今は願えない、不幸になって欲しいわけではない。
でも、今は相手の幸せを願ってなどいない自分がいる。

今の私にできる最大限の愛は
忘れること。
悲しみ、恨み、好きな気持ち。

さようなら。