タナトス・・・・「夜に駆ける」からたどり着く
音楽が本当に好きで
今更YOABSOBIの「夜に駆ける」
も本当にすごいな〜と思って聴いていました。
プロモもちゃんと見て。
やっぱりすごい。
んですけど、聴く時の癖として 歌詞をあまり聴いてないってのがあって（笑
この曲に関しては一瞬聴いてみたものの
自力で解釈するのにはあまりに難しくて
解釈しきれなかったと言うか
それよりもこの曲激ムズじゃないですか？
そっちばかりに気が取られたって言うか（いいわけ）
とにかく歌詞の意味を全く理解できていなかったんですけど
ふと、なんかのコメント欄で
この曲は
自殺しようとする女の子を止めようとした男の子が
結局は最終的に一緒に死んでしまう
ような曲なんだと知り
色々調べて見たり また聴いてみたりして。
小説「タナトスの誘惑」を元にした歌なんだと知り。
タナトスってなに？とか調べてみたりして なるほど、
だからこのアップテンポの中に 焦燥感はもちろんなんだけど、
切なさを感じるんだとか思ってみたりして。
自分もなんか切ない気持ちになりました。
結果、あまり好きじゃないな って思いました。
歌詞なんて知らなければ好きでいられたのに！
しかも好きじゃないのにきっと何回がまた聴いてしまうやつ（笑
なんやねん！
芸術ってどこかしら昔からこう言った要素は絶対あるから
好きな人は好きだし 嫌いな人は嫌いって世界ですよね。
でも、私は聴いてると色々考えちゃって嫌です。
多分、ちょっとわかってしまうから余計に嫌なんだと思います。
自分の中のこういった類の闇は消していかないと 自分で怖くなる時がある。
でも腑に落ちたことがありました。
先ほど出てきた”タナトス”という概念。
完璧にはわかっていないけど
うっすらと分かっている範囲では
エロスが保存（生）
タナトスは破壊（死）
という、対局する意味を持っているらしい。
これには妙に納得した。
私にももちろん（？）エロスはある。
でも、どこかで嫌悪感があったりする。
別に分類に意味なんてないんだけど
私は多分タナトスの要素が強い気がする。
だから、夜に駆けるを嫌いつつも
きっと何回も見てしまう。
厳密には嫌いなのではなくて怖いだけなんだけど
心のどこかで少し憧れたりしているのかもしれない。
不倫関係になってしまった元カノに
そういう関係になり始めた頃
「好きすぎて怖い」
と私が言ったら
「何が怖い？殺してしまいそう？いいよ、殺しても」
と言われたことがあった。
彼女は元々そんなキャラではないし、
きっと今はそれを言ったことすら覚えていないだろう。
でも、私は意外だったので鮮明に覚えている。
変な話、それはエロスの後に言われた言葉だった（笑）
先ほどの概念で行くと ”生” の後に ”死” って感じ？
その時は、少し怖いと思いながらも嬉しかった。
彼女がなぜそんなことを言ったのか
いまだに真意は分からない。
私は彼女とそういう関係になってからずっと
”死”を考えていた。
退職も大きく捉えればそうだし、命の危うさも実感したし
とにかく”終わり”をずっと意識してしまうような毎日だった。
行為としては”生”なんだけど
頭の中が”死”
自分の中の色々な矛盾が自分をかき乱した。
本当は一緒に死ぬくらいの想いを持っていてほしい。
でも、そんなはずはない現実。
それを絶対に選択しない彼女。（諦めではなく本当に分かってしまっていた）
選択したとしても、こっちに引きずり込めなかった私。
欲望と理性。
不倫はだから苦手なんだと気がついた。
矛盾だらけだから。
エロス＝生
じゃあ、一緒に生きていこう！
っていう恋愛は普通の恋愛。
そこからが本当の二人の生なんだろうけど
不倫の場合、
エロス＝生とはならない
少なくとも私はそれだけで生を感じられなかった。
楽しかったけど、
エロス＝死だった。
立場の違いなのかもしれない。
配偶者のいる方はそんな風に思わないのかもしれない。
もう１つのエロスがあるんだもの。
私は生を感じるためにエロスを追求するタイプではない。
体の関係だけで満足もできない。
だから好きでもない誰かと遊んで気を紛らわすこともできなかった。
それに実はそれを試みたけど、びっくりするくらいにうまくいかなくて。
そういうのに向いてないからなんだろう。
暗い話になるけど
「一緒に不倫しながら生きていこう」
っていう姿勢よりも
「不倫になってしまった、一緒に死のう」
の方がやっぱり好きなんだろうな。
いや、実際は一緒に死んだりはしないけど。
だから、平然と不倫してエロスで”生”を感じている人は
理解できない。羨ましいけど。
そしてそういう人がこの世では生き残って行くんだろうね。
生物的に、当たり前なんだけど。
１曲から随分変なところに思考がいっちゃいましたね。
考えすぎ。
